松本幸夫『多様体の基礎』の個人的まとめ
(整備中)
論理展開
第1章
多様体をざっくり言うと、「どこにでも局所座標があるような空間」
まず、R^n、その上の距離を定義し、開集合と閉集合の基本的な性質を調べる。
次に、R^nから自然に導かれるベクトル空間について復習する。
ここからは、ユークリッド空間に定義域と地域をもつ写像絡みのあれこれを確認する。開集合の逆像が開集合なら連続。逆写像も連続なら同相写像。同相写像で繋がれた2つの対象は位相同相。R^m→Rへの関数fの偏微分。fがr階偏微分可能しても連続な時C^r級関数。R^m→R^nへの写像hの各成分がC^r級関数のときC^r級写像。逆写像もC^r級写像のときC^r級微分同相写像。それにより繋がれた2つの対象はC^r級微分同相。
最後に、位相空間の概念を導入して距離や空間、連続性の概念を一般化しておく。ハウスドルフの公理に注意しよう。(位相空間と部分集合から相対位相、位相空間と位相空間から積位相、位相空間と別の集合から商位相を作ったりする。)
第2章
まずは多様体の初歩を学ぼう。ハウスドルフ位相空間のうち、同相写像によって繋がれる局所座標系R^mがすべての点に存在しているようなものを位相多様体という。そのうち、局所座標間の座標変換がC^r級であるものはC^r級微分可能多様体と呼ばれ、座標近傍系間の変換もC^r級なとき、そのふたつの座標近傍系は同値だとみなす。この概念を利用すると、同値な座標近傍系を全てまとめた極大座標近傍系が考えられる。