チベスナノート

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2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

岡田章『ゲーム理論入門』4章までの個人的まとめ

はしがき ゲーム理論とは、相互作用する主体を扱う数学的理論である。そのため、非常に普遍的であり、あらゆる学問の共通言語になりつつある。またゲーム理論を学ぶことで、他者理解によって利害の対立を超え協力関係を築く理性と感性(ゲームマインド)を育て…

境田太樹 『流体力学: 「流れ」を方程式で表すとは』前半の個人的まとめ

論理展開 1.流体の運動を数式で表す 隙間なく空間中を占有し、決まった形を持たず、力を加えると容易に変形する気体や液体をまとめて「流体」と呼ぶ。流体力学はこの運動を扱う学問である。 流体の運動方程式の導出は、流体を「流体粒子」と呼ばれる微小部分に分…

深谷賢治『解析力学と微分形式』第2章の個人的まとめ

第2章ベクトル場と微分形式 論理展開 回転や発散、勾配は、実は座標変換と相性が悪く不便である。相性がいいように工夫されたのが、微分形式である。 §2.1 今形式的にベクトル場を のように書くと、からへのベクトル場の座標変換は となる。これを用いて、2…

深谷賢治『解析力学と微分形式』第1章の個人的まとめ

第1章:ユークリッド空間上のハミルトンベクトル場 論理展開 §1.1 古典的な世界像においては、ある瞬間における物理状態が決定されれば次の瞬間における状態も決定される。即ちある瞬間における物理状態の変化の割合はその瞬間の状態によって記述される。これ…