チベスナノート

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個人的まとめ

岡田章『ゲーム理論入門』4章までの個人的まとめ

はしがき ゲーム理論とは、相互作用する主体を扱う数学的理論である。そのため、非常に普遍的であり、あらゆる学問の共通言語になりつつある。またゲーム理論を学ぶことで、他者理解によって利害の対立を超え協力関係を築く理性と感性(ゲームマインド)を育て…

境田太樹 『流体力学: 「流れ」を方程式で表すとは』前半の個人的まとめ

論理展開 1.流体の運動を数式で表す 隙間なく空間中を占有し、決まった形を持たず、力を加えると容易に変形する気体や液体をまとめて「流体」と呼ぶ。流体力学はこの運動を扱う学問である。 流体の運動方程式の導出は、流体を「流体粒子」と呼ばれる微小部分に分…

深谷賢治『解析力学と微分形式』第1章の個人的まとめ

第1章:ユークリッド空間上のハミルトンベクトル場 論理展開 §1.1 古典的な世界像においては、ある瞬間における物理状態が決定されれば次の瞬間における状態も決定される。即ちある瞬間における物理状態の変化の割合はその瞬間の状態によって記述される。これ…

1年次(1セメ&2セメ)の講義の感想とアドバイス

(整備中) そろそろ(執筆時1月28日)第2セメスターが終わるので、第1,2セメスターの授業を振り返って感想や後輩へのアイドバスを書きます。ほんとは1セメおわりに書くべきだったと思いますが、当時の自分が思いつかなかったので今まとめて書きます。1セメの…

てる『2022年』の個人的まとめ

気づけば12月31日、2022年ももう終わりでございます。最近なかなか更新できていないこのブログですが、1年の振り返りを書きます。 今年あったこと 月ごとに書こうかと思ったのですが、思った以上に覚えていなかったのでまとめて並べていきましょう。 大学入…

「益川敏英『基幹講座 物理学 解析力学』の第6章~第10章(Hamilton形式)」の個人的まとめ

(整備中) 論理展開 第6章 ラグランジアンを変形して、変数をqとpをとる。これはハミルトニアンと呼ばれ、時間並進対称性があるときは、エネルギーと同じである。量子力学では、定義できない位置の微分より運動量の方が本質的である。 ハミルトニアンをqとpで…

フーリエ解析をお勉強したよって話

色々参考にしたのでそれぞれ記事書くよりかは1本に纏めたいなって フーリエ解析 フーリエ級数展開 三角関数をベクトルと見る時、その内積は0であり、直交するといえる。また、ノルムは√π。これを利用して周期関数を三角関数の無限個の線型和で表そうと言うの…

田島一郎 近藤次郎共編『改訂 工科の数学④ 複素関数』の個人的まとめ

(せーびちゅー) 1,複素平面 複素平面の諸性質やR^2との対応を学ぶ。境界点や連結の概念に注意。複素平面に原点で接するような(0,0,1/2)中心直径1の球面Rと有限複素平面Cに無限遠点を加えた広義複素平面との1対1対応を考えることができ、この球面を複素球面な…

松本幸夫『多様体の基礎』の個人的まとめ

(整備中) 論理展開 第1章 多様体をざっくり言うと、「どこにでも局所座標があるような空間」 まず、R^n、その上の距離を定義し、開集合と閉集合の基本的な性質を調べる。 次に、R^nから自然に導かれるベクトル空間について復習する。 ここからは、ユークリッ…

砂川重信『物理の考え方1 力学の考え方』の個人的まとめ

論理展開 科学史のスタートとしてコペルニクスの地動説を挙げるところから本書はスタートする。このシリーズ(砂川先生)の特徴として、このように物理や科学の領域で必要な思考や歴史にも少し触れている。 まず、運動の法則の解説から始まる。ガリレイ変換や…

石谷茂『入門入門群論 代数的構造への第1歩』の個人的まとめ

論理展開 第一章 まず半群から議論を始める。半群とは 演算に対して閉じていて 結合律が成り立つ 集合のこと。可換律が成り立つ半群も時に扱う。演算表を作ることにより、単位元が存在する半群も見つけられるだろう。逆元も同様。 第2章 代数系自体の構造を…

内田樹『無作法と批評性』の個人的まとめ

要約 ある政党の議員の非常識さが話題になっている。無作法であることは批評性の表現とみなされ、利益をもたらしているが、無作法である人間の主張は正しいとは限らない。現代日本人は無作法と批評性を混同せず、「批評的でありながら礼儀正しい語り口」を身に…

砂川重信『物理テキストシリーズ4 電磁気学』の個人的まとめ

論理展開 具体例や式計算などを省いて論理の流れだけを追っていきます。 1章 1章の目的はクーロンの法則を近接作用的な形に書き換えることである。 実験事実として点電荷のクーロンの法則を認める。 電荷密度やデルタ関数を考えることでこれを拡張。 ステラ…